banner  吉川マサルと申します。Webサイト算数にチャレンジ!!を1996年から続けています。東京・恵比寿で小さな塾ARENAを運営しています。当ブログには主に洋服・映画等について書く予定。More...
5月
28th

エヴァンゲリヲン新劇場版:序

投稿者: マサル | Files under Blu-ray, Cinema

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 この記事はちょっと特殊です。作品自体は私は映画館で観ましたし、もう語り尽くされた感があるので内容には触れません。ただ、ようやく、待望の、ホントに待ち望んだBlu-rayディスク版が出たので、その画質と音質についてだけ感想を書かせていただきます。

 劇場で観たときも思ったんですが、この作品は単なる「高画質版の新世紀エヴァンゲリオン」です。そもそも凝った絵作りで定評のあった(OVA並みのTV用アニメとか言われたんでしたっけ)作品で、監督やスタッフが画質・音質にこだわりがあったことは誰の目にも明らかですよね。リニューアル版DVDとかいうヴァージョンでは、そもそも2.0chだったはずの音声を5.1ch化してたりしますし。

 劇場版は、ガンダムシリーズなんかと違って、TV放送時のセル画を全く使わずに描き直ししていて、映画館で観たときに「こりゃあ、Blu-ray版で観るしかないだろ!」くらいに思っていたのですが..。

 なんと!ソフトとしてはDVDのみの発売という….。orz  今回ようやくDVD版から遅れること1年経過して、ようやくBlu-ray版が発売されたというワケです。「ちょっとずつ良いヴァージョンのものを小出しにする」というのは、ガイナックスお得意の手法で、「ちょっとでも良いものを出したいのだろう」という好意的な見方も出来なくはありませんが、しかし「どうせマニアならDVDとBlu-ray、両方買ってくれるだろう」的な商魂たくましい感じは誰しも感じてしまうところかと思います。次の「破」はぜひ、Blu-ray版をDVD版と同時に発売してほしいものです。(とはいえ、これも1.11とかいう謎なヴァージョンナンバーがついているので、1年後くらいに2.01とかが出たりする気がしなくもありませんが..)

 さて待望のBlu-ray版、その画質/音質ですが…。いやぁ、期待を裏切らないものでした。解像度、色、スゴイです。映画館で観たときには(公開初日から3週間くらい経過してから観たからか)ちょっとボケた感じもあるにはあったのですが、さすがはBlu-ray版、ちょっとイヤミなくらいの解像度感です。もちろん、戦闘シーンやネルフ内部のシーンに比べると、生活を描いたシーンは描き込みが少なく解像度感もそれほど感じないのですが、それでもミサトさんのアップには萌えます。(おっとこれは画質は関係ないかもw)

 音声もスゴイです。わざとらしさもあまりなく、しかしすぐにそれと分かる5.1ch感(臨場感)は劇場版(のBlur-ray版)ならではの大迫力です。ためしにDolby 2.0chモードにしてしばらく鑑賞してみましたが、(当然すぎますが)差は歴然でした。まぁ、そうでなくては困りますが。(^^;

 久々に鑑賞してみましたが、やはりこれはTV版を一通り観た人向けの映画ですよね。シンジがエヴァに初めて乗るシーン、「まさか初号機を使うつもりっ??」と怒り驚いていたミサトが、次のシーンでは「乗りなさいシンジ君っ」と真顔で言う違和感ありまくりのスピード感(笑)は、フツーなら「そりゃねーだろ」とツッコんでしまうところな気がしますねぇ。(^^;

Popularity: unranked


5月
24th

セブン

投稿者: マサル | Files under Cinema, ★5

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 1995年のアメリカ映画、セブン(監督:デヴィッド・フィンチャー)です。ムービープラスHDで放送されたものを録画して観賞しました。

 すごい映画でした。これは「映画好き」になるなら、観ておかなくてはならない作品である気がしました。

 怖いハズなのに怖くない、(犯人が)腹立たしいはずなのに頭には来ない、私にとって非常に不思議な作品でした。むしろ、まるで刑事2人が「神」を探し求め、追っているような、そんな不思議な感覚さえありました。

 もちろん、よく言われるフィンチャー独特の映像技術によるところもあるでしょうし、効果音や音楽で必要以上に観客をビビらせることをしていない、ということもあるんだと思います。でも、それはむしろ、フィンチャーが「彼なりの殺人鬼ジョンの理解」によって選択した手法だったのではないか、という気がしています。

 この作品では、「なぜジョンが7つの大罪をモチーフにした連続殺人を実行したのか」について多くは語られません。殺された者たちが、ジョンに「選ばれた」理由だけが語られます。法を犯すのではなく、人間自体を堕落させる(とジョンが判断するに足る)行為を繰り返す人たちを、ジョン自身が裁いていくのです。この点において、「ダークナイト」のジョーカーが「底が抜けていないと信じる者たちへの嘲り」を目的とした、すなわち軸足を「社会の有り様」に置いた存在であるのとは対照的で、ジョンは「周囲がどうであろうと、罰するものは罰する」という、「神の視点」らしきものを持った存在なのではないかという気がしました。それゆえ、観客は「恐怖」や「怒り」よりもむしろ「神秘」や「(歪んだ)正当性」をも感じてしまうのではないかと。

 ラストシーン、もう結末はずっと前から予想できているのに、しかし「そうなってくれるな」と思いつつも、「あぁ、そうなるだろうなぁ」と諦めたような心境でそれが来るのを待っていました。目をそむけたくなるような結末なのに、怖くはない。哀しくもない。何か「ああ、仕方ないんだ」という感じ。そういう感情を抱いていることに気付いたときに理性は少なからずダメージを受けはしますが、やはりそれは直接的に映画から衝撃を受けたものではないような気がしました。

 

個人的満足度:★★★★★

Popularity: 6%


5月
20th

ビッグ・フィッシュ

投稿者: マサル | Files under Cinema, ★5

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 2003年のアメリカ映画、ビッグ・フィッシュ(監督:ティム・バートン)です。ムービープラスHDで放送されたものを録画して観賞しました。

 私、実を言うと(多くの映画ファンを敵にまわしそうですがw)、ティム・バートン監督はあまり得意ではありませんでした。「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」がまず苦手で、3回くらい挑戦してみたのですが、いつも途中で眠くなってしまうんですよね..。「シザー・ハンズ」はまぁストーリーは好きなんですけど、あの独特のクレイっぽい?の映像がどうも…という感じで。「バットマン」3部作も、Blu-rayディスクで全部持ってるんですけど、なかなか観る気力が..という状態です。

 そんなわけで、この作品もスルーかな..と思っていたのですが、同僚から「蓮實重彦が、『ビッグ・フィッシュと猿の惑星(リメイク版)は、もっと評価されるべき作品だ』と言ってるみたいですよ」と聞き、それならと観てみた次第です。後で知ったのですが、どうやら蓮實重彦は結構ティム・バートン好きみたいですね。

 前置きが長くなりました。観賞後の感想ですが…大満足です!私がちょっと苦手なティム・バートンっぽい(と評価できるほど彼の作品を知らないのですが)映像も随所にちりばめられつつも、しかし「大ボラ吹きの父親の話の映像化」という設定ゆえに興ざめせずに観ることができましたし、何よりもラストが最高でした。誰からも好かれ、いつもみんなの中心にいて「ほら話」ばかりしていた父に、嫉妬にも近いような感情を抱き、やがて自身の結婚式での「事件」がもとで疎遠になっていた息子ウィル・ブルーム。しかし父の死が近づいたとき、「本当の父が知りたい」と強く思うようになる….というあたりが、ちょっと自分の実存とも重なってツボにきます。

 私は両親とも健在ですが、その存在が「永遠でない」という認めたくない事実を突きつけられる年齢になりつつあって、しかしながら「十分なコミュニケイションがとれているか」となると、そうではない..という実態があります。やはり、男性にとって父親は超えがたい存在でもあり、親しみづらい存在でもある…というのはフロイトのナントカって理論(忘れた..)を持ち出すまでもなく、多くの人が実感しているのではないでしょうか。昨今では、「親の友達化」が進んでやや状況が異なっているのかも知れませんが、私の世代くらいまではその傾向は間違いなくあると思います。しかし加齢とともに衰えてゆく父親を見ながら、それがやがて自分が歩むであろう道であるからなのか、あるいは自身のルーツを探る一助としたいからであるのか、もしかすると自分の親子関係を「ちゃんと分かりあった」ことにしておきたいとう免罪符的な心理なのか、まぁ「これだ」と確信できるほどの自己分析はできないものの、父親を「理解したい/解明しておきたい」と思う気持ちはやはり私にもあります。そんな気持ち(欲望)をティム・バートンが物語化・映像化してくれたような気がしました。

 どうしても言及しておきたいのがこの映画のラスト。「ホラ話ばかりしていた父親が、最後には本当のビッグ・フィッシュ(大ボラ話という意味らしい..)になってしまう」という、おそらくは父が子どもの頃に魔女に予言されたのと同じ最期が描かれ、大団円を迎える…というのは、普通の映画なら「出来過ぎだろう」と思っちゃうところなんでしょうけれど、この作品では冒頭にも書いた設定ゆえに、非常に感動的なモノになっていました。そして葬儀のシーン。もう、最高でしたね。

 今月末、ちょっと奮発して父と母をミシュランの星付きレストランに招待しているのですが、そのときにでも少し父親との相互理解が進むと良いなぁ..などとガラにもないことを思ってしまいました。

 

個人的満足度:★★★★★

Popularity: 3%


5月
19th

天使と悪魔

投稿者: マサル | Files under Cinema, ★3

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 現在公開中のアメリカ映画、「天使と悪魔」(監督:ロン・ハワード)です。TOHOシネマズ六本木シアター7で観賞しました。

 前作「ダ・ヴィンチ・コード」の続編とのことですが、そちらは未見です。今作もあまり観るつもりはなかったのですが、六本木では久しぶりに「デジタル上映(DLP上映)」とのことで、むしろ画質チェック(笑)に行くつもりで出かけました。

 いやぁ、思ったよりはずっと楽しめました。私は宗教全般に対して、メタ的な興味はあるのですが、各宗教の歴史や現状に特に詳しいわけではありませんので、作中に出てくるいろいろな固有名詞については、正直言ってよく分からないものがかなりありました。「イルミナティ」なんて言葉も、最初は??状態だったくらいでして..。(恥)ですが、宗教、とくにキリスト教に造詣が深い方には、別の楽しみ方(あるいはツッコミ方、怒り方)があるのでしょうけれど、私のようなシロウトには、「インディ・ジョーンズ」と同じような楽しみ方が出来てしまう作品でした。

 どうやら前作は、「原作を読んでないと分からない」との評判が多かったようですが、今作に限って言えば、原作を読んでなくても楽しました。いや、むしろ「インディ・ジョーンズ」的な楽しみ方であるなら、原作を読んでいないほうが楽しめるかも知れません。

 一応、テーマとしては「科学と宗教は両立するか」みたいなことになっているのですが、個人的にはその辺は、「取ってつけたような」感じがしました。(この辺、宗教に造詣の深い方には違う感じ方が出来るのかも知れません)宮台によると宗教とは、「前提を欠いた偶発性による恐怖から人間を守るためのもの」とのことですから、「両立しうるか」なんていう問いかけ自体がナンセンスというか陳腐なものに感じます。「両立」という言葉が、「数百年前から続く形式的な宗教観を、そのままの形態で生き長らえさせることが出来るのか」という狭い意味のものであれば、「否」なんでしょうけれど。ま、個人的には、そういうことをガタガタ言うタイプの映画ではない気がしていますけど。

 さてデジタル上映ゆえに観に行った映画ですから、その画質について。解像度という点ではさすがにスゴイです。字幕の文字や、オープニング映像、エンドロールの文字等、文字情報については全くにじみやちらつきのない映像であることが、いかに見やすさに貢献するか、よく分かりました。ホントはフィルム版と比較しなくては評価できないんでしょうけれど、スミマセン、もう1回観る気にはあまりならないもので..。m(__)m

個人的満足度:★★★☆☆(あまりマジメに考えずに観るのが吉かと)

Popularity: 35%


5月
18th

迷子の警察音楽隊

投稿者: マサル | Files under Cinema, ★4

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 2007年のイスラエル映画、「迷子の警察音楽隊」です。WOWOWで放送されたものを録画して観賞しました。

 この作品、録画したのはもうずーっと前(3ヶ月以上前?)で、まぁ、あまり積極的に観ようとは思っていなかったんですよね。なんとなく、「パレスチナ紛争あたりをテーマにした社会派映画なのかなー」とか思っていて、ちょっと疲れそうな映画な気がしたもので。しかし今回観てみて、「いやぁ、消さずに観ておいて良かった!」と本気で思いました。こんな作品、ここで見逃したら再び出会うことは恐らくなかったでしょうから。(^^;

 とにかく印象に残っているのが、その静かさ。でも、「ノーカントリー」のような恐怖を表現するための静かさではなくて、「人為的に作られ、取り残された街」の空虚な雰囲気を表現しているような気がしました。(もちろん、言葉が通じないというコトや、そもそも楽器を使ったほうが言葉よりも饒舌に話せる種類の人たち(あるいはそういう環境に長年置かれた人たち)であるということもあるでしょうけれど。)

 そして、イスラエルとエジプト、長年敵対してきたそれぞれの国(の街)で「取り残された」男女の恋。また終盤に明らかになる男(トゥフィーク)の過去。片や濃密な人間関係を望み、片やそれを恐れて生きてきた2人の、噛み合っては離れ、離れては噛み合い、そして最後にまた離れていく様子が淡々と描かれ、「ああ、確かにそうだよなぁ」と感じさせてくれます。長身のイケメンエジプト人、カーレドが若くてシャイなイスラエル人の若者(名前忘れた…)に男女のコミュニケーションを教える様子をそれと同時並行に対比的に描くというのも、よく出来ていましたねぇ。特に3人が横に並んだ状態でカーレドが「恋愛のイロハ」を教えるのには笑ってしまいました。(私もたまに大学1年生の講師とかに、「手をつなぐタイミングは?」とか「キスはどうしたら..」とかアホな相談?を受けるもので、余計に可笑しかったです)

 

個人的満足度:★★★★☆

Popularity: 5%


5月
14th

俺たちフィギュアスケーター

投稿者: マサル | Files under Cinema, ★5

 

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 2007年のアメリカ映画、「俺たちフィギュアスケーター」(監督:ウィル・スペック、ジョシュ・ゴードン)です。WOWOWで放送されたものを録画して観賞しました。

 これ、あまり観るつもりもなくて、今朝たまたま早起きしてしまったので、「んじゃ、観てみるか」程度にボケーっと観始めたのですが…いやぁこれが面白い面白い!「とりあえず1時間だけ」と思ってたのですが、一気に観終えてしまいました。(^^;

 ストーリーはホントに奇想天外で、乱闘事件を機に男子シングルから永久追放された犬猿の仲の2人が、なんとペア部門に出場してしまうという…..まぁ究極のトンデモ設定です。作品はもうずっと下ネタのオンパレードで、私は自宅で1人で観賞していたにも関わらず、何度も声に出して笑ってしまいました。しかも、男同士の友情物語も重くなりすぎない程度に入っていて、ちょっち泣かせます。感覚としては、(話は全然違うけれど)「デトロイト・メタル・シティ」と同じような雰囲気を感じました。

 特筆すべきは、そのスピード感。「うわ、これから長い練習シーンを見せられるのかな…」と思ったら次の瞬間、大会が始まってるし、「敵の演技はさほど見たくはないなー」と思っていたらほんの秒単位で終わっちゃうし。上映時間は93分。もう、観客が退屈に思う可能性のあるシーンは片っ端からカットしちゃったんじゃないか、という感じすらしますね。

 とにかく、下ネタが苦手な方以外には思いっきりオススメできる爆笑コメディ映画でした。

個人的満足度:★★★★★(満足しちまったものは仕方がありませんw)

Popularity: 5%


5月
13th

キル・ビル Vol.1

投稿者: マサル | Files under Cinema, ★4

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 2003年のアメリカ映画、「キル・ビル Vol.1」(監督:クエンティン・タランティーノ)です。Blu-rayディスクを米アマゾンから輸入して観賞しました。

 観る人によってこれほど評価が分かれる作品もないような気がします。酷評する人もいれば絶賛する人もいる..。まるで今年のウォッチメンのようです。まぁ、キル・ビルが絶賛:酷評=5:5とすれば、ウォッチメンは2:8くらいなので、その辺も少々違いますが。ちなみに私の周囲の人間達の間では、キル・ビルは絶賛:酷評=4:1くらいでした。(^^;

 で、私はと言うと..はい、絶賛組です。ワケの分からない日本の描写、かなり残酷なシーンもあるのにそれを感じさせない軽さ、途中に挿入されるアニメパート(Production.I.G製作だそうで..なるほど、という感じです)、安っぽさのと豪華さが混在したセットと映像…もう楽しすぎます。私は特撮の名作(迷作?)「怪傑ズバット」をずっと思い出していました。(怪傑ズバット、未見の方はぜひどうぞ。この作品が好きな人なら楽しめるかと)

 でもこの映画、私は「日本人であるがゆえの」楽しみ方が出来るというものですが(緊迫したシーンのはずなのに、つい吹き出してしまったり..とか)、アメリカ人たちはこれをどう楽しむのだろう、というあたりにも興味がありますねぇ。IMDbでも上位のようですし、人気はあるようですが。

 さてBlu-ray版なので画質・音質を。映像はかなり高画質です。途中、青葉屋のシーンが白黒になってしまうのは北米版ゆえ(Wikipedia参照)ですけど、バイクのシーンとか、思わず息を飲むような美しさです。音もイケてます。効果音の迫力も臨場感もバッチリです。なぜ日本で発売されないのか理解しがたいです。(やはり白黒シーンのカラー化が問題?)作品が好きな方なら、輸入しちゃって公開しないレベルの映像・音声だと思います。

 

個人的満足度:★★★★☆(Vol.2はまだ海の上です..)

Popularity: 1%


5月
12th

明日に向かって撃て!

投稿者: マサル | Files under Cinema, ★3

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 1969年のアメリカ映画、「明日に向って撃て!」(監督:ジョージ・ロイ・ヒル)です。Blu-rayディスク版を購入して観賞しました。

 いやぁ、ポール・ニューマンとロバート・レッドフォードの格好良さがやけに印象に残る映画でした。このコンビの映画は昨年観た「スティング」(あ、記事書いてない..)以来なのですが、やはり超絶イケメンが2人そろうと何をやっても絵になる感じがします。個人的には、単純に「映画としての好き度」で言えば「スティング」のほうが上ですが、ポール&ロバートでしかあり得ない作品は?と言えばこっち、という感じがしています。

 反体制・反政府の機運を投影したアメリカン・ニューシネマは膨大な数が作られていますが、この作品はその代表なんでしょうね。以前に観た「カッコーの巣の上で」のような強い告発性を持つわけではなく、単に「寄らば大樹の陰なんて、アホのやることだぜ」と笑い飛ばすような痛快さがありました。(列車を任された男のセリフとか)

 しかし、西部で荒くれる→スゴ腕保安官たちに追いつめられる→ボリビアへ逃亡→また荒くれる→・・・という散漫な話はなんなんだ…と思ったらこれ、実話なんですね。「映画史に残る屈指の名シーン」とも言われているというラストは、確かに意外だし印象的だし、何よりも格好良かったです。

 この映画は、反体制の時代の空気の中で、すなわちその時代に楽しむのが一番シビレる気がしますねぇ。名作は永遠に名作なんだろうけれど、しかし映画には「劇場公開中に、その時代の時勢のうねりと共振することによって生み出される一瞬の絶頂期」みたいなものがあって、やはりそれはその時代に映画館に行った人でないと味わえないモノである気がします。そう考えると、やはり「後でDVDで観ればいいや」というのは、提供される映像は同じでも、(大画面/大音響/大人数同時観賞という要素以外にも)実は失われているモノも多いんじゃないか..この作品を観てそんな気がしました。

 さてBlu-ray版なので画質・音質について。ともに、「まぁ1969年ということを考えれば仕方ないかな」というレベルです。DVDよりは美しいんだと思います(実際、1969年の映画という感じはしない)んで、これはまぁ仕方ないという感じですかね。

 

個人的満足度:★★★☆☆(その時代ならシビレ倒した気がします..)

Popularity: 2%


5月
4th

シンドラーのリスト

投稿者: マサル | Files under Cinema, ★5

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 1993年のアメリカ映画、「シンドラーのリスト」(監督:スティーヴン・スピルバーグ」です。ムービープラスHDで放送されたものを録画して観賞しました。

 ナチス・ドイツによるホロコーストを描いた作品は数多いですが、「シンドラーのリスト」はその中でも最も有名かつ最も評価されているものでしょう。なんたって、アカデミー作品賞(他7部門受賞)獲ってますし。そんなわけで、「これは観なくては」とずっと思っていたのですが、昨年夏のBS-hiの放送を録画し損ねてしまい、今ごろになってようやく観る機会が巡ってきた、というわけです。(Blu-ray版が出てれば即買いだったのですが)

 その初観賞の感想ですが…能天気に「泣けました」などとは軽々しくは言い難い、しかしながら涙なしで観るのは困難な映画でした。ラスト近くの終戦直後のシーンは、「あ、これはスピルバーグの泣かせ装置なんだな」と認識しつつも、それでも冷めた目で観ることは出来ず、思わず意図通りに泣かされてしまいました。

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 後で考えれば、ラストに泣き崩れるシーンはちょっとやり過ぎかなという気がしないでもありません。でも、もしこの映画が悲惨な映像だけをつなげたドキュメンタリー調の作品で、史実に本当に忠実に作られたものだったしたら、オスカーを獲ることもなく、これほどまでに多くの人の目に触れることはなかったんだろうなぁ、とも思います。そういう点で言えば、(同レベルで比較することに違和感のある人も多いでしょうけれど)邦画の「ジェネラル・ルージュの凱旋」が、「救急医療の現状と問題点を伝えるという目的」のために、「TV局という悪魔と手を結ぶという手段」をあえて選択した(ように私には思えた)のと似た構造というか信念のようなものが、あのラストシーン(を含む演出)を生んだのではないかと感じました。

 まぁ、その正否はともかく、「すごい」映像作品であることは間違いないと思います。まるで当時のもののようにも見える、すさまじい映像の連続。スピルバーグは「戦争を記録したフィルムはモノクロだからその方が説得力があるだろう」ということでモノクロ作品とすることを選択したようですが、カラーだと直視することが難しい映像の連続になったんじゃないかと思います。この作品、「ジュラシックパーク」と並行して撮影されたとのことなんですが、むしろこの作品にどっぷりと浸かってしまっては、精神的にもたなかったのではないか…とも思えてしまいます。それくらいに恐ろしい映像の連続でした。

 また、私がこの作品を観ていてとにかく印象に残ったは、収容所所長のアーモン・ゲートでした。朝食前にユダヤ人を高台にある自宅から射撃する姿はあまりにも印象的で、人間の倫理観の脆弱さを改めて思い知らされました。そして「ヒトラーの贋札」や「ワルキューレ」のときと同様、「もし自分がゲートの立場だったら」とやはり考えずにはいられませんでした….。ユダヤ人を殺せば殺すほど上層部から評価され、自分が豊かな暮らしを続けつつ生き延びることができるという状況下におかれたとき、そういった「私利私欲」が「自分の倫理観」を上回ってしまう可能性は、やはり完全に否定できるものではないような気がして、ちょっとイヤになってしまいました。

 とにもかくにも、自身もユダヤ人であるスピルバーグの私怨(民族怨というべきか)が、「もっとも世の中に伝わる方法を」という戦略性をも持つように表現された作品で、結果として果たした役割の非常に大きな作品であると感じました。また、日本がもっと「原爆投下」を世界に知らしめるための「日本版:シンドラーのリスト」があっても良いのではないか、などと思ったりもしました。

 

個人的満足度:★★★★★

Popularity: 14%


5月
4th

ホノカアボーイ

投稿者: マサル | Files under Cinema, ★2

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 現在公開中の邦画、「ホノカアボーイ」です。恵比寿ガーデンシネマで観賞しました。

 予告編などから「まったりしたユル系の映画」だろうなとは思っていましたが、これほどとは…。ちょっとウトウトしながらも、ほんわか気分で2時間を過ごせる、夏場の避暑地みたいな映画でした。いえ、ハワイの小さな町のお話ですから、現地はかなり暑いハズなんですが、不思議と画面からは「涼しい感じ」しか伝わって来ないんですよね。この映画、3月公開だったようですが、7月公開とかのほうが良かったかも。

 たぶん、プロットを追って楽しむ映画じゃないんだろうな、と思います。登場人物が死んでも、恋人にフラれても、「痛み」をあまり感じない作品でした。映画というよりはBGV(バックグラウンドビデオ)に近い感じかも知れません。ストーリーはやや散漫で、キャストは蒼生優や深津絵里がチョイ役で出てくるという豪華仕様。これがフジテレビ+電通の威力なのでしょうか。(^^;

 むしろこの映画の見どころは、町の人たちや風景・食べ物の描写にあるんだと思います。この作品に出てくるどの家にもカギはかかっていません。お店ですら、人がいないこともあるという有り様。普段都会で「見知らぬ他人への不透明感」をぐっと抑えながら、ギリギリで信頼して生活している(ホントに信頼してなければ電車にも乗れませんw)身からすると、彼らの生活は本当にうらやましくもあり、なつかしくもあり、心休まる感じすらするものです。「一度失えば絶対に取り戻すことができない」種類のものであることもあって、ちょっと哀しくもなりました。

 あと、特筆すべきは「食べ物」です。ロールキャベツ、筍ごはん、ハンバーガー、そしてマラサダ…。もう生つば飲み込みまくりです。あまりにも美味しそうなものばかり出てくるので、映画観賞後に(予定していなかったのですが)イニッシュモアに行って、ハンバーガーとカレーとチリビーンズというバカ食いをしてしまいました。

 ちょっと残念だったのが、やや蛇足な表現が多いなと感じたところ。冒頭、道に迷ってしまっていることはもう伝わっているのにクルマのウィンカーを左右交互につけてしまったりする描写とか、少し前の「例えば…」というレオの発言への「た、例えば!?」という反応で十分に伝わってくるビーさんの感情を、さらにワンピースを新調するシーンで重ねて表現してみたり…。まぁ、これもテレビ局タイアップ作品ゆえの仕様ってところですかね。

 

個人的満足度:★★☆☆☆(仕事や人間関係に疲れたときに行くのが良いかと)

Popularity: 5%