第112回 “解答と解説”


 まず、“同じ枚数の硬貨”で買えるイモの個数について考えてみます。実はイモの値段はこの条件からは特定できないのです。例えば、イモの値段が2倍になっても、用意した硬貨の枚数が2倍になれば、買えるイモの個数は同じですよね。

 となると、イモ1個の値段は、各国の貨幣価値にのみ依存すると考えられますから、

マサル王国・・・x−7 (サール)
アキ共和国・・・x   (アーキ)
トラ帝国・・・・x+21(トーラ)

 とおいても問題はないことになります。(普通、小学生は「まる1」(う、書けない...)と書きますが、HTMLでは表現できないので、とりあえず方程式風に書きます。)

 さて、このとき、”同じ枚数の硬貨”で、各国がy個ずつのイモを買ったとしてみましょう。すると、

マサル王国・・・イモ4個分の硬貨があまる。
         (4x−28枚)
アキ共和国・・・ぴったり

トラ帝国・・・・イモ8個分の硬貨が足りない。
         (8x+168枚)

ということが分かりますね。ところで、これは「y個ずつのイモ=同じ価値のモノ」を各国で買った場合の状況を表しています。そうです、品物Aを各国で買ったときと同じ状況ですね。ということは、マサル王国で余った硬貨のとトラ帝国で足りなくなった硬貨の比は、品物Aを買ったときと同じハズです。

 つまり、

4x−28:8x+168=1:3

であることが分かります。で、コレを解くと、x=63となります。

 つまり、品物Aを買ったとき、マサル王国では56枚、アキ共和国では63枚、トラ帝国では84枚の硬貨が必要であることが分かります。これを比で表すと、同じ品物を買うときにかかる硬貨の枚数は、

 マサル王国:アキ共和国:トラ帝国=8:9:12

 となります。これでも(1)は分かりますね。

 次に(2)、例えば各国で72枚の硬貨を用意して、それぞれ8サール、9アーキ、12トーラの品物を買うことを考えると、

 マサル王国・・・9個
 アキ共和国・・・8個
 トラ帝国・・・・6個

 だけ買えることになります。これは、“同じ枚数の硬貨を用意したときに買えるモノの個数の比”ですね。

 あとは、マサル王国とアキ共和国の差が4個、アキ共和国とトラ帝国の差が8個であることを考えれば、

 マサル王国・・・36個
 アキ共和国・・・32個
 トラ帝国・・・・24個

 であることが分かるわけです。

      解答:(1)64サール (2)36個


 ちなみにこちらに栗原英治さん作の素晴らしい解説があります。ぜひ、ご覧ください。

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